氷いっぱいの国5
「ちょろぴはぺんちゃんが、自分から離れていっちゃうようで寂しかったんだね」
せいうちのおじいさんは、やさしくほほえみました。
「うん、だって、ずっと兄弟みたいだったのに、
ぺんちゃんが本当の仲間と一緒になったら、もうぼくはいらないよね。」
「そうかのう」
「おじいさんは、仲間はいないの?」
「
わしは、なが〜い間生きてきたから、たくさんの仲間とお別れしてしまった。
このあたりでは、わしは一人になってしまったな」
「さびしくないの?」
「ぺんちゃんたちも、他の子供たちも遊びにきてくれるから、さびしくないよ。
長く生きていると、同じ仲間だとか関係なく家族のように思えるんじゃよ」
「家族?種類が違っても?」
「うんうん、み〜んなわしの孫や子供たちのようじゃ」
「じゃあ、ぼくも?ぺんちゃんも?ぺんちゃんの仲間も?おじいさんの家族?」
「そうじゃな、そう思うよ」
ちょろぴは、うれしくなってっきました。
「じゃあ、ぼくには、いっぱいの兄弟ができたってこと?」
「そうなるなあ・・・」
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