ともだち2
「さびしいってなんだ?」
ちょろぴは考えました。
「うーんとね、ひとりだとさびしくて・・・
おともだちがいっしょだったら、さびしいくないの」
「なら友達がいなかったら、さびしくないんじゃねえか?」
「う〜ん、そうかなあ?」
「じゃあ、いないほうがいいな
オレはいないから、さびしくなんてならないからな
」
「でもね、おともだちは、やさしくて、あったかくて
知らないこと教えてくれるし、怒ってくれるし・・・え〜とえ〜と・・・ 」
そのときぺんちゃんが、言いました。
「お歌もうたうよ!」
冬の間、ぺんちゃんとちょろぴは、歌の練習をしてたのでした。
ギルターくんは、首をひねりました。
「歌?歌ってなんだ?」
「歌、聞いたことがないの?じゃあ歌うよ」
ちょろぴとぺんちゃんは、冬の間歌ってた歌を歌った。
その歌は、ぜんぜんうまくなかったけど・・・
はじめて聞く歌に、ギルターくんは、とてもいい気持ちがしたのでした。
「なんだかわからないけど、気持ちいいな、鼻の奥がじ〜んとしたぞ」
「じゃあ一緒に歌おうか?」
「なに?オレ様もか?」
ギルターくんは、ちょっと考えたけど、
聞いた歌が気持ちよかったので、一緒に歌ってみた。
はじめは、うまくいかなかったけど
3人の歌声が、だんだんあってきて・・・
広い海にひびいていきました。